臨時火山情報第16号 |
2000/08/24 22:05 |
本日(24日)火山噴火予知連絡会が行われました。
三宅島では、山頂で活発な噴火活動が断続的に発生しています。 8月18日の噴火に伴う噴出物について検討を行いましたが、噴出物中の多孔質岩塊が高温で新鮮なマグマから生じたものとは断定できないとの結論が得られました。 7月8日から観測されてきた、ゆっくりとした山下がりの後急速に反転する地殻変動と、その反転の数時間前から山頂部で地震が多発するという現象は、8月18日以来発生していません。 継続している山体の収縮の原因は、マグマが引き続き西方へ流出しているためと考えられます。 この間の噴火は、マグマや高温岩体と地下水との相互作用により発生していると考えられますが、このような噴火はマグマの顕著な移動は伴わないことから、一般的には予測は難しいと考えられます。しかし、急速に反転する傾斜変動の推移、大規模な噴火前の火山性地震や微動、山頂から放出される水蒸気や火山ガス等の監視解析で予測できる場合もあると考えられることから、観測体制の強化を図ることが必要です。 当面は、18日と同程度かこれをやや上回る程度の山頂噴火が繰り返される可能性があります。 このような噴火が発生した場合、山麓へも噴石が落下する可能性があります。島内では噴石および火山灰に引き続き注意が必要です。 現段階では、山麓での噴火の可能性はありません。また、雨による泥流にも注意が必要です。 |