11/1にまた小噴火

                   火山観測情報
                          第613号

                                   平成13年11月1 日16時40分
                                   気象庁地震火山部・三宅島測候所発表

                         火山名三宅島

1.最近の火山活動の概況
三宅島では、依然として、多量の火山ガスの放出が続いています。
山頂直下の地震活動は低い状態で、時折振幅の大きな火山性微動は発生していますが、火
山活動に大きな変化はありません。三宅島の収縮を示す地殻変動は、わずかながら縮み、な
いしほぼ停滞しています。
二酸化硫黄放出量は昨年に比べて低下していますが、依然として高い値となっています。
当面、現在のような火山ガスの放出が続くと考えられますので、火山ガスに対する警戒が
必要です。小規模な火山灰の噴出が起きる可能性がありますので、風下では注意してください。
また、雨による泥流にも引き続き注意が必要です。

2.本日(1日)09時から15時までの火山活動の状況
今期間の遠望観測による噴煙の状況は、白色の噴煙が火口上500メートルから800メ
ートルまで上がり、おおむね北東へ流れていました。
本日12時32分頃、小規模な噴火があり、灰白色の噴煙が火口上800メートルまで上
がり、北東に流れるのを確認しました。また現地調査の結果、島の北東部でこの噴火による
ものとみられる少量の降灰を確認しました。有色噴煙を確認したのは10月16日以来です。
また、12時30分頃、やや振幅の大きな微動が発生し、三宅島神着で震度2を、三宅村
坪田、三宅村阿古で震度1を観測しました。この微動は小さい空振を伴っており、この微動
に伴い小規模な噴火が発生したものと推定されます。

火山観測情報第613号
http://www.kishou.go.jp/press/miyake/jyoukyo/H131101.pdf


島魂 http://miyakejima.net
Hiroyuki Noda